彼女の挑発彼氏の本音 (番外編 独り占め)
「うん、可愛い娘はみんな好きだよ。だからさ、初音ちゃんは大好きだよ」
「もう、耕一お兄ちゃんったら。じゃあ楓お姉ちゃんはどうなの?」
なんとなく耕一お兄ちゃんらしくない言い方に、少しいじわるな質問をしてみる。
「あっ、初音ちゃん。勘違いしてない?」
「勘違いって?」
得意そうに少し顎を上げると、耕一お兄ちゃんはふっと息を吐く。
「可愛いって言うのは性格じゃなくて、顔やスタイルのことだからね」
「根暗で、早食いで、いつもなにを考えているかわからなくても、お人形さんみ
たいな顔立ちとスレンダーなボディーがあれば・・・」
耕一お兄ちゃん・・・。お兄ちゃんが楓お姉ちゃんのこと、どう思ってるかよくわかったよ。
作者:ああ、かえでぃすとのみなさん、お願い石を投げないで・・・
編集:ええと、手頃な石は・・
彼女の疑問彼氏の本音 (番外編 独り占め)
「あのね。耕一お兄ちゃんは、千鶴お姉ちゃんのどういうところが好きなの?」
「はっ、初音ちゃん。それって、むちゃくちゃ答え難いよ。勘弁してよぉ」
「でも…どうしても、ダメ?」
チラッと上目遣いに眼を向けると、耕一お兄ちゃんは眉間に皺を寄せ本当に困った顔をする。
「そりゃさ、並べれば色々あるだろうけど。どれも表面的な理由だから」
「表面的って?」
「例えば、優しいからとか。綺麗だからとかさ」
「耕一お兄ちゃん、さっき言ってたのと矛盾してない? それなら、梓お姉ちゃんや楓お姉ちゃんも綺麗だし、優しいよ」
「楓ちゃんはともかく、梓はがさつだし乱暴もんだよ」
耕一お兄ちゃん・・・。お兄ちゃんが梓お姉ちゃんのこと、どう思ってるかよくわかったよ。
作者:ああ、梓親衛隊のみなさん、お願い拳で殴らないで・・・
編集:拳は平らになるように握って、やや手首を曲げ、軌道は内側から・・・
彼女の願い彼氏の本音 (番外編 独り占め)
「あの、わたしね。千鶴お姉ちゃんみたいになりたいの…だから…」
でも耕一お兄ちゃんは、ちょっと困った顔をしてわたしを覗き込むと、微かに、本当に注意して見ていないと判らないほど小さな溜息の様な息を吐いた気がした。
「初音ちゃんは、初音ちゃんだよね?」
当り前のことなのに、とっても大事な事みたいにお兄ちゃんは優しくそう言う。
「えっ? うん」
「それだけはやめたほうがいいんじゃないかな」
耕一お兄ちゃん・・・。お兄ちゃんが千鶴お姉ちゃんのこと、どう思ってるかよくわかったよ。
作者:ああ、ちづらーのみなさん、お願い包丁で切りつけないで・・・
編集:・・・・・・・・(無言で文化包丁の素振りをしている。)
泥沼へようこそ (番外編 独り占め)
「えっと…初音ちゃん、ここ?」
着いたお店の前で、耕一お兄ちゃんは少し驚いた顔でわたしを伺う。
うんと頷いたわたしがお兄ちゃんの手を引いて入ったのは、小さな小さな同人ショップ。
梓お姉ちゃんが教えてくれた、入り組んだ路地にある小さなお店。
入ってすぐのレジの上から迎えてくれる、マルチちゃんの抱き枕が、わたしの大のお気に入り。
お店を飾る抱え切れない大きなピ○チュウ。手の平に乗る小さなフィギュア。
周りに飾られた同人本、やおい本、アニメポスター。
きらきら輝くお店の中は、おたく達の国。
わたしのお部屋の押し入れに居る子達も、ここからやって来た。
顔なじみになったお姉さんに挨拶すると、お姉さんは居心地悪そうなお兄ちゃんをちょっと意外そうに見て、からかうような笑みを浮かべ囁いた。
「あなたもすぐに慣れますよ。恥ずかしいのは最初だけ・・・」
作者:うーむ、関西ネタすぎたか・・・
編集:東京だとメッ○サンオー?でも抱き枕とかは売ってないし・・・
作者:で?
編集:はい?
作者:さっきから人の後ろで何してんの?
編集:いやー、ツッコミ無いと寂しいと思って。
作者:いらんわぁ!!!