KANON DE DENPA その2
 

電波な一日(YISANさん)
 

 朝。

『朝〜、朝だよ〜』
『朝ご飯食べて学校行くよ〜』

 ちりちりちりちりちりちりちりちりち……

「うわああああー」

 ガバッ、……バンッ、タッタッタッ、……ドンドンドン

「こらっ、名雪! この目覚ましは電波時計かっ!」
「ちゃんとおきれるよ〜」
 

 2時限め休憩。

「よう栞」
「こんにちわ、祐一さん」

(栞の奴、相変わらず胸が小さいな)

「そんな電波飛ばす人、嫌いです」

 ちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちり……
 

  昼休み。

「なあ、舞、佐祐理さん、いつも屋上の扉の前じゃなく、卒業までにいっぺんぐらいは屋上で食べないか?」
「……嫌」
「あははは〜」
「今日は割とあったかいぞ」
「……電波がある」
「へっ?」
「そうですよ〜、屋上は電波が飛び交ってますよ〜」

 チリチリチリチリチリチリチリチリチリ……
 

 放課後1。

「あう〜」

 あそこにいるのは真琴じゃないか。なにをしてるんだ?女学生がたむろするプリクラの後ろで……
 ここは当然「しばらく眺めている」だな。

 ちりちりちり……

「出来たよー」「見せてー」「きゃ、なにこれ?」「えっ?どれどれ……」「うわっ、心霊写真!」
「なによー、この端に写ってる小狐」「気味悪ーい」

 まさか……真琴?

(……ニヤリ)
 

 放課後2。

 ちりちりちり……

「この感じは、たい焼き7個を頼んだはいいが財布を忘れて逃げてく愉快なサザエ……もとい、あゆか」

 すぐさま、横の本屋に撤退。

「うぐぅ……祐一くんがいないよー」
 

 夜。

 夜も暮れた学校、誰もいない校舎の中にひとり佇む少女の影……

「舞、もう終わったはずだぞ……」

 そう、その少女は川澄舞、そして彼女が右手に握りしめるモノは……パラボラアンテナ!?

「私は、電波を狩る者だから……」
 

  そして翌朝。

「おはようございます、秋子さん」
「おはようございます、祐一さん」

 キッチンからいい匂いがしてくる。
 秋子さんの料理は絶品だ。朝食のトーストからして違う。ただ、あのジャム……

「了承」
「へっ?」
「わかりました。今日はあのジャムを食べてくれるんですね」

 なんでだ?俺はただあのジャムをの……

「了承!」
「はっ?」
「あのジャムをのせたトーストを食べたいんですね」

 いや、俺はあのジャムを除けば……

「了承!!」
「ひっ」
「あのジャムを覗けば覗くほど食欲が湧いて来るんですね」

 秋子さんの頭から八木アンテナがのぞいてる……

「……いただきます」
「祐一さん、山羊は覗いたりしませんよ。家では飼ったりしてませんから」
 
 

パロ目次へ