りいふ本・平家物語 あとがき

このたびは拙作をご覧いただき、ありがとうございました。
「楓属性の浮気者」ことDOMでございます。
なぜ浮気者かというと、楓ちゃん萌えが基本でありながら、マルチと芹香さんも好きで、さらにセリオ、綾香さん、葵ちゃんにも気があるという節操なしだからです(笑)

さて、このお話ですが、ある日ふと湧いたお馬鹿な発想をもとに、二晩で原形を書き上げたものです。
実はその時点では、最初から最後まで耕一が主人公だったのですが…
「鬼のツッコミ」で名高い(笑)名編集長カワウソ様のアドバイスをいただいてあれこれ工夫しているうちに、なぜか東鳩バージョンができ、いつの間にかそちらがメインになってしまった…という経緯があります。
で、結果として、原形の二倍近くに膨れ上がってしまいました(汗)

元ネタは、もちろん平家物語です。
冒頭の祇園精舎云々は余りにも有名ですから、コメントの必要はないでしょう。

メインストーリーは、浄海入道(平清盛)と遊び女のエピソードから取りました。
…妓王・妓女という姉妹の白拍子(遊び女)に入れ込んでいた清盛のもとに、ある日、仏御前という若い白拍子がやって来ます。
その歌と舞に魅了された清盛は、仏御前を傍に侍らせるために、妓王・妓女にその場で暇を出してしまいまず。
追い出されたふたりは世をはかなんで尼になり、山中の侘び住まいを始めるのですが、同じく人生の無常を感じた仏御前も間もなく尼になって、妓王・妓女と共に暮らすようになる…というお話です。
…しかし、このSS、あまりにも原話からかけ離れ過ぎているような…(汗)

あと、志保の局の「瓶子が倒れた、『平氏』が倒れた」というギャグは、平家物語に出て来る反平氏の貴族の言葉そのまんまです。
やっぱり酒宴の席での戯れ言なんですが。
今も昔も、酔っ払いの口にするギャグって、この程度のものなんですね(笑)

何はともあれ、原作古典の情趣の片鱗すらもない駄作ですが、少しでも楽しんでいただければ幸いです。

1999.11.17
by DOM
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