汚い話でごめんなさい
また茜と話をしていたら、柚木に割り込まれてしまった。ささやかな幸せの時間をぉぉっ……(泣)
しかし…柚木は話しをすると『呼んだ?』とかいって、すぐわいてくるな。
「はぁ、やれやれ……どういう神経をしているんだ? 柚木は…」
「呼んだ? ねえ呼んだ?」
「だぁぁぁっ、男子トイレまで入ってくんなぁぁっ!」
しかも大!(爆)
かつての質問、新たな疑問
茜と話していると、いつものように突然湧いてきた柚木。
今日こそは、真実を確認せねば・・・
「柚木、ちょっといいか?」
「なに? 折原くん。べつにいいけど」
「お前は、なぜ名前を呼ぶと現れるんだ? それと自分の学校はどうした?」
それに対する柚木の回答は、理解できたが理解できないものだった。
「私は瞬間移動できるから、問題無いでしょ」
いや、おおいに問題があるぞ……
俺の存在が消えていくことが実感を持ち始めたある日。
久しぶりに茜と中庭で昼食を食べようとしたのだが……
「呼んだ? ねえ呼んだ?」
「安心しろ、柚木。呼んでいない」
「えっ…………茜、この人誰?」
突き付けられた現実。最も認めたくないこと。それは茜との…
「柚木ぃっ! 何を言ってるんだっ!」
「あ……え?…折原……くん?」
「当たり前だっ! 俺が他の誰に見えるっ」
「えっと…いま、あたし?……」
心なしか茜も悲しげなのは、俺の気のせいだろうか。
柚木は小声で自分で確認するように話す。
「折原くんのこと……とっても変な人に思っちゃった」
あのなぁ柚木、お前には言われたくないぞ……