愛の電波劇場
みさき先輩の電波劇場
記念すべき第一回 (一回目の屋上の会話) しゃむてぃるさん
「夕焼けの次の日は晴れって迷信らしいよ」
「そうなの」
「うん・・・晴の日は良く届くから・・・」
「え・・・っ・・・」
「くすくす。どうしたの浩平ちゃん?」
みさき先輩の「しかえし」―発端いぬいあきらさん、しゃむてぃるさん
「・・・いいよ、許したげる」
屋上へ上る階段のところでぶつかった時、意地悪をした俺を、みさき先輩は許してくれた。
「でも、絶対仕返しするからね」
・・・2日後
ちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちり・・・
「――ぁはうぁぁっっ!!!!!」
・・・薄れ行く意識の底で、俺は夕焼け空の下にたたずんで見えない夕日を見つめながら一心に毒電波を放射する少女の姿をみた・・・気がした。
みさき先輩の「しかえし」―追求 しゃむてぃるさん
俺は気を失って数日後、みさき先輩に聞いてみた。
ヘタに気をつかわず、単刀直入に・・・・
「みさき先輩って、もしかして電波使える?」
「普通だと思うよ」
なにが?
みさき先輩の「しかえし」―結末 しゃむてぃるさん
「普通だと思うよ」
「・・・・本当・・に?」
「電波が使えるの」
ちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりち・・・
「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
とばっちり (階段にて) しゃむてぃるさん
ごん!
「うー。いたいよー」
「目がちかちかするよー」
「痛いよ、痛いよーっ」
「頭からちりちりが漏れるよー」
ちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちり・・・・・・・
「次のニュース。昨日高校で謎の集団発狂が・・・」
採点方法 YISANさん
「浩平君、今日の夕日は何点かな。」
みさき先輩の質問に、俺は西の方向を見た。文句無しの空にでっかい夕日が沈んで行く。
「そうだな。・・・」
「90点なんだね。」
「えっ?何で判るんだ。」
いぶかしげに問う俺に、みさき先輩は光のない瞳を向けながらこう言った。
「わかるよ。だって晴れた日は電波がよく通るから。」
電波は時空を越えてpart1 しゃむてぃるさん
遊園地にて・・・
「冗談・・・だよね・・・」
しかし、浩平の返事は無い。
その頃、えいえんのせかいの浩平――
「・・・・・・・・っ?!」
ちりちりちりちりちりちり・・・・・
「うあああっ!ごめんようううう、みさきせんぱぁぃぃ」
電波は時空を越えてpart2 しゃむてぃるさん
浩平がえいえんのせかいに行ってから・・・
「でもね、浩平くん。帰ってこないと、君のこと・・・・」
「嫌いになっちゃうよ」
ちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちり・・・・
ちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちり・・・・
「み、みさきせんぱい、ぎぶあっぷぅ・・・」
―――浩平は帰ることを決意した。
朱に交われば赤くなる いぬいさん
「・・・たぶん、浩平くん」
廊下の端からみさき先輩の声がした。
「すごいな先輩、どうして俺ってわかったの」
「うん、だって・・・」
先輩はそう言ってにこっと笑った。
「・・・浩平君の電波感じたから」
――お・・俺のですかぁ!!
類は友を呼ぶ しゃむてぃるさん
廊下でみさきと二人で澪と出合う(澪は2回目)のあと・・・
「『あ』っていってみな」
女の子は『あ』の形に口を開いた。
「あ」
「先輩じゃなくって」
「だって・・・・届いたんだよ」
「・・・何が?」
「『あ』っていう電波」
女の子は「うんうん」とうなずいた。
女の子・・・君もなのかぁぁ!(壊)
納得しないでよぉ(byみさき) しゃむてぃるさん
俺は帰る途中、昇降口の近くでみさき先輩と出会った。
「よう、みさき先輩。なにやってるんだ?」
「浩平君。人が減るのを待っているんだよ」
昇降口は人でごった返している。
「確かに待ったほうが良さそうだな」
「そうなんだよ。乱反射するしね」
なるほどねぇ、コウモリと一緒か。
ホントはどこへ連れていきたいの? しゃむてぃるさん
あの人影は確かに・・・しかし、この身を切るような寒さの中で、屋上にいるなんて・・・
俺は半ば無意識に屋上への階段を駆け上がっていた。そして・・・
みさき先輩は・・・いた・・・。そして一言
「浩平君の誘導、成功だよ」
・・・俺、操られてたの?
PHSみさき いぬいさん
屋上に行くと、みさき先輩が待っていた。
「みさき先輩・・・また電波使いましたね」
「うん。浩平くんに逢いたかったから・・・」
かわいいこと言うぜ・・・
「あ・・・ちょっとまって、キャッチ入ってきた」
なにぃぃ〜〜〜〜っ?!!
夕暮れの屋上にて YISANさん
Aパート、色気より食い気
「浩平君、今日の夕焼けは何点かな?」
「10点」
「何点満点で?」
「10点、文句なしにうまかった。」
「えっ?・・・あっ!ゆきちゃんからもらった、たいやきとった!!!」
「ううっ、ひどいよ。せっかく楽しんで食べようと思ってたたいやきなのに・・・」
「もういいよ。浩平君には絶対分けてあげないんだから」
みさき先輩はそう言うと、かかえていた大きな紙包みの中から両方の手でたいやきを掴んでは、
口の中にほうばりはじめた。
「はやはっへほ、へっはいはへへあへはいんははら」
両のほっぺたがリスのように膨らんでる。
「今日の胸焼けは100点だな・・・」
俺は、ぼそりとそうつぶやいた。
引き続き Bパート 類はやっぱり友になる
「ふう、おいしかった」
食い始めてから、3分と27秒。山と入っていたたいやきをみさき先輩は一つ残らず平らげてしまった。
「ところで、今日の夕焼けは何点かな?」
夕焼けにこだわるな。
「そうだな、今日は90点・・・うがっ」
なにかが、俺の背中にぶち当たると同時に、首が思いっきり締め付けられる。
ああ、えいえんのせかいがみえる。って
「こらっ、澪!いきなり人の首にぶらさがるな。俺を殺す気か!」
なんとか、腰をふんばり体勢を立て直しながら後ろを振り向きざま怒鳴る。
案の定、にこにこ顔の澪がそこにいた。
「いけない、いけない、おどろかせちゃったよ」
「へっ?」
みさき先輩の言葉だ。
澪は、コクコクと頷いている。
「みさき先輩、なんでわかるんだ?」
「だって、今日はよく晴れてるから」
その時、俺は見た。みさき先輩と澪の間を行き交う怪しげなプラズマを。
やっぱし、見なかったことにしよう。
三分でこんがり しゃむてぃるさん
廊下でみさき先輩と会った俺は上着を女の子(澪)にもっていかれたことを思い出した・・・
「じゃあみさき先輩、あっためてくれ」
「うーん、いいよ」
「本当?じゃあさっそく・・・」
ちりちりちりちりちりちりちりちり・・・・
「はぐおおおぉっ!な・な・な・なにを・・・・」
「電波レンジ」
「・・・・・・・」
あの感動をもう一度(嘘) しゃむてぃるさん
俺は自分を覚えていてくれる人を探して・・・学校の屋上にやってきた・・・
そして・・・そこにいたのは、最愛の人・・・
「みさき先輩・・・」
そして、みさき先輩はゆっくりと振り向き・・・
「・・・誰?」
今日、誰からも、そして何度も聞いた言葉。
やはり、最愛の人すら自分を他人としか見て・・・
「いけない、いけない、おどろかせちゃったよ。冗談だよ、浩平君」
―― この人は・・・・(泣)
「浩平君・・・わっ?」
俺は、思わずみさき先輩を抱きしめていた・・・
「こ・・・浩平君?」
「・・・・・」
「浩平君、やめないと・・・」
「・・・・・」
「やめないと・・・電波あげちゃうよ」
ちりちりちりちりちりちりちりちり・・・・・
「はぐおおぉぉっ・・・・」
俺は頭を抱えてのたうちまわることになった。
そしてオチへ しゃむてぃるさん
「はぐおおぉぉっ・・・」
俺は頭を抱えてのたうちまわることとなった。
「うぐ・・・っ・・・」
「浩平君・・・泣いているの?」
あんたのせいやぁー!(泣)